WHITEOUT SURVIVAL ・ 数値で証明する戦略分析

明月の盛典で人がなんとなく迷うこと、
全部に数字で答える

3ラインで大賞を取ったあと次に行くべきか。外れ盤面を引いたらどうするか。課金するならどれから買うか。どれも「なんとなく」で決めている人が多いと思う。明月の盛典(千機妙解)で迷う9つの場面を、ゲーム内の確率表示から計算した数字で全部埋める。

開示:王国3597 / 第5世代 / スタープラチナ ・ 数値はゲーム内の確率表示からの計算 ・ 明灯パック5・6の価格のみ前回イベントからの推定値 ・ 更新 2026-09-27

立ち回りの基本

先に結論を書く。このイベントは全開け一択だ。

盤面を1枚始めたら、10ラインすべて揃うまで引き切る。3ラインで大賞を取れても切らない。盤面の報酬が外れでも切らない。ほぼこれだけだ。

残りは3つ。

迷うところがほとんどない、というのがこのイベントの性格だ。運で決まる部分(盤面のランク、報酬の中身)には手が出せず、手が出せる部分は上の4つしかない。以降は、この4つがなぜそうなるのかを1問ずつ数字にしていく。

計算機で自分の条件を入れる →

1盤面1枚に明灯は何個いるのか

答え49.04個。しかも半分のラウンドでは50個ちょうどかかる。

25マス全部を点灯させれば10ライン全達成なので、「1〜50から重複なしで引いて、盤面の25個を引き切るまでの回数」を求めればいい。厳密解が出る。

25 × 51 ÷ 26
49.04

一般形は n(N+1)/(n+1)。面白いのは分布のほうだ。

明灯その回数以内で終わる確率
45個以内2.5%
48個以内24.5%
49個以内50.0%
50個かかる50.0%

半分のラウンドでは50個すべて引くことになる。最後に引く数字が盤面にある確率が、ちょうど半分だからだ。つまり1ラウンドのコストはほとんどブレない。「今日は明灯の減りが早い」という感覚はたぶん錯覚で、実際に振れているのは盤面のランクと報酬の中身のほうだ。

もうひとつ重要なのが内訳。

本数累計明灯増分
1本目30.030.0
2本目35.55.5
3本目38.83.3
5本目43.22.0
8本目47.10.7
9・10本目49.0同時に揃う

1本目に約30個、残り9本に約19個。1本目だけで全体の6割を食う。引いた数字はそのラウンドで二度と出ないので、後半ほど当たりやすくなるからだ。9本目と10本目が必ず同時に揃うのは、最後の1マスが残っていた行と列を同時に完成させるためだ。

23ラインで大賞を取ったら、次に行ったほうが得では?

答え損。次の盤面が百変になる確率が、20%対6%で変わる。

このイベントには「3ライン揃えると大賞が解放され、手動で次のラウンドに移れる」仕組みがある。大賞は普通数陣で火晶7・装備宝箱6・コイン120。ここで切りたくなる。

だが盤面のランクは、ライン1本ごとに2%ずつ昇格判定が積み上がる方式だ。

全開け(10ライン)

20%

次が百変になる確率。5回に1回。

3ラインで切る

6%

17回に1回しか来ない。

そこに1本目の坂が重なる。リセットすれば、また明灯30個かけて1本目を引き直すことになる。今の盤面を続ければ、残り7本がたった明灯10個で買える。

明灯1個あたりのコインで比べると、続けるが21.6、リセットが6.4。3倍以上の差がつく。

3ラインを増やすと、報酬のほかに何が付いてくるのか

ここが忘れやすい。ラインを1本揃えるたびに、盤面に書いてある報酬とは別に、2つの報酬カウンターが1つ進む。

ひとつは累計ライン報酬。5本で明灯5個、10本でコイン500、以降30・60・100・200・350・500・650・800・1000の節目で明灯とコインが出る。全部で明灯580個とコイン19,000。

もうひとつはデイリーミッションのライン数。10本・40本・65本で各250コイン、1日最大1,000コイン。

この合計を総ライン数で割ると、1本あたりの裏収入が出る。52ラウンド走る場合で約28コインだ。

盤面に「研磨材×16」と書いてあるラインは、コインはゼロに見えるが実質28コインの価値がある。「満月の章×35」と書いてあるラインは、実質63コインだ。

このオマケは盤面の中身と関係なく、どのラインにも同じだけ付く。この「関係なく」が次の項で効いてくる。

4外れ盤面や、早く3列揃ったときは例外にならない?

答え例外は1つだけある。ただし5,000ラウンドに1回。

まず盤面の当たり外れから。10個の報酬は、右側に5つ(各行)、下側に5つ(各列)が最初から見えている。合計コインの分布はこうだ。

最小
35
25%点
195
中央値
275
75%点
350
最大
510

最小と最大で約15倍。外れ盤面を引けば収入は半分近くに落ちる。体感は正しい。

それでも全開け一択の判断は変わらない。前項のオマケと、昇格確率の20%対6%が、盤面の中身と無関係に付いてくるからだ。そして0ラインの状態では「次へ」を押せない。3ライン揃えるまで機能しないので、そもそも引き直す選択肢がない。

では「コインのラインを先に取り切った」ときは。10報酬のうちコインは平均4.5枚。最初に揃う3ラインはランダムなので、

最初の3ラインが全部コイン報酬9.1%
コインを取り切って残り7本がゼロ1.5%

9.1%のほうは、単に早めに回収しただけで盤面にまだコインが残っていることが多い。残り7本にコインが残らないのは1.5%だ。

ここで唯一の例外が出てくる。3ライン到達にかかった明灯数だ。3ラインに早く到達したということは、点灯マスが少ないまま3列揃ったということで、残りを埋めるコストは平均より高くなる。

3ライン到達頻度点灯マス完走まで残り
28個0.6%17.420.6個
30個1.6%17.918.7個
34個7.1%18.715.0個
38個17.5%19.511.3個
42個19.3%20.37.8個
46個4.2%21.24.5個

30個で3ラインだと、完走まであと18.7個。平均の倍近い。ここでは切り上げが検討に値する。

ただし損益分岐は、残り7本のコイン報酬が25コイン未満のときだけだ。コイン報酬の最小単位が35なので、これは「残りにコインが1枚も残っていない」という意味になる。掛け合わせると、30個で3ライン到達(1.6%)かつ残りコインゼロ(1.5%)で、0.02%。5,000ラウンドに1回だ。

唯一の例外:3ラインが明灯30個以下で揃い、かつ残り7本に満月の章が1つも残っていない。この2つが同時に来たときだけ切り上げ。それ以外は全開け。

覚える価値があるかは微妙だが、「早く揃ったほうが損」という構造自体は知っておいて損はない。

5普通・百変・千幻は、どれくらい違うのか

答えコインで3倍と6倍。ただし出現率19%の上位盤面が、総収入の45%を持っていく。

1ラウンド全開け(10ライン+大賞)の比較。

数陣ライン計大賞合計普通比
普通272.3120392.31.00倍
百変810.03601,170.02.98倍
千幻1,710.07202,430.06.20倍

明灯あたりで見ると差がもう少し開く。普通と百変はプールから明灯が戻ってくるからだ。

数陣明灯還元純消費明灯あたり普通比
普通2.90個46.148.501.00倍
百変5.80個43.2427.063.18倍
千幻0個49.0449.555.83倍

千幻には明灯が一切戻らない。そのぶん倍率が6.20倍から5.83倍に目減りする。

そして定常状態での寄与を見ると、構図が分かる。

数陣出現率総収入への寄与
普通80.9%55.0%
百変16.2%32.8%
千幻2.9%12.3%

百変は16%しか出ないのに、総収入の33%を稼ぐ。千幻に至っては2.9%で12%だ。合わせると、出現率19%の上位盤面が収入の45%を持っていく。2項の「20%対6%」は、その45%を握る部分への入場券の差だということになる。

6課金するなら、どれから買うべきか

答え800円のパス(満月の祝福)。単価4.30円で、他のどの枠より2倍以上安い。

明灯の入手手段を単価順に並べる。

枠明灯価格単価
パス(満月の祝福)186800円4.30円
パック115150円10.00円
パック230320円10.67円
満月永照(買い切り1回)3003,200円10.67円
パック350800円16.00円
パック4901,600円17.78円
パック51603,200円20.00円
パック63608,000円22.22円

パスは日次配布を18個から36個に倍増させるもので、即時60個と7日分の追加126個、合計186個が手に入る。損益分岐を計算すると約3,200円だった。実売800円はその4分の1だ。1円でも課金する気があるなら、まずこれを買う。

パックは1日1回、1番から順にしか買えない。前を買わないと次が出ない。単価は1番から6番に向かって単調に上がるので、「安い枠から全日分を埋める」のが最適になる。満月永照は買い切り1回で日次パックの順番とは無関係に買えるので、順序は「パス → パック1・2を7日分 → 満月永照 → パック3以降」になる。

7明灯はまとめて使うのと毎日使うの、どっちが得?

答え毎日使う。同じ量でも4,852コイン変わる。

デイリーミッションは毎日リセットされるので、同じ総量でも何日に分けて投入するかで結果が変わる。52ラウンド分の明灯を持っていた場合、デイリーミッションから得られるコインは、

使い方デイリーミッションのコイン
1日に集中1,000
4日に分ける3,646
7日に分ける5,852

差は4,852コイン。45,000の目標に対して1割を超える。

しかも最適な分け方は総量で変わる。21ラウンドしか回せないなら、7日均等(1,873)より5日に寄せる(2,672)ほうが得だ。1日あたり40ラインの段を跨げるからだ。

優先順位でいうと、1日1ラウンド(10ライン)の250コインが最も濃い。まず7日間すべてで1ラウンド以上を確保するのが第一手になる。

8結局、目玉の都市装飾はいくらなのか

答え22,490円。攻撃+2%の永続バフ付き。

ショップの目玉は45,000コインの都市装飾。外見だけのアイテムではなく、攻撃+2%の永続バフが付く。消耗品ではなく恒久的な資産だ。

到達コインラウンド数総額
11,50014.20円(無課金で到達)
13,90018.2800円
20,00024.43,770円
30,00038.411,290円
45,00052.322,490円
60,00077.643,290円

45,000の内訳はこうなる。

枠金額明灯
パス(満月の祝福)800円186
パック1 ×7日1,050円105
パック2 ×7日2,240円210
満月永照 ×13,200円300
パック3 ×7日5,600円350
パック4 ×6日9,600円540
合計22,490円1,691

費用対効果が最も濃いのは800円の地点だ。無課金の11,500から13,900に伸びる。1コインあたり0.33円。45,000まで行くと0.5円を超え、1.5倍ほど悪化する。

判断材料をもうひとつ。ショップにはミスリルが800コインで30個、宝石秘典が400コインで100個ある。この2つは盤面の報酬に一切出現せず、ショップ経由でしか手に入らない。都市装飾1個の45,000コインは、ミスリル56個分、宝石秘典112個分だ。攻撃+2%の永続と、ミスリル56個。どちらを取るかは自分の育成段階による。計算できるのは交換レートまでだ。

ちなみにショップ全15枠を買い切ると約207,800コイン。全部は取れない前提で組まれている。

9無課金だとどこまで行けるのか

答え約11,500コイン。火晶500個を買ってまだ余る。

源明灯
初期保有5
日次配布 18個×7日126
ミッション報酬30
ランクミッション報酬 30個×7日210
パネル報酬162
吉祥の壺のミッション35
合計568

これに盤面からの明灯還元(1ラウンド平均3.3個)と累計ライン報酬が乗って、約14ラウンド回せる。コインにして11,500。ショップの火晶は18コインで500個まで、9,000コインで買い切れる。無課金でも手ぶらでは終わらない設計になっている。

まとめ

  1. 盤面1枚に明灯49個。半分は50個ちょうど。ブレない。
  2. ラウンドを始めたら全開け。盤面が外れでも切らない。20%対6%。
  3. 例外は「明灯30個以下で3ライン かつ 残りにコインゼロ」のときだけ。5,000回に1回。
  4. 課金するならパス800円が最優先。単価4.30円。
  5. 明灯は7日に分けて使う。まとめ使いで4,852コイン損する。
  6. 毎日最低1ラウンドは回す。250コインが最も安く買える。
  7. 累計800ラインの10,000コインは大きい。80ラウンドが見えているなら取りに行く。
  8. 都市装飾45,000は22,490円。価値基準は攻撃+2%永続と、ミスリル56個分との比較。
自分の条件で計算する →

出典と精度について

報酬プールの確率と個数はすべてゲーム内の「確率詳細」タブから読み取った。9つのプールすべてで確率合計が100.000%になることを検算している。明灯の消費数は組合せ論の厳密解で、シミュレーションではない。

前回の同種イベントで取った57ラウンドの実測ログとも突き合わせた。1ラウンドの明灯消費が実測49.12に対して理論49.04、普通数陣のコインが実測388.8に対して理論392.3、百変が実測1,126.7に対して理論1,170.0。いずれも誤差の範囲で一致している。

推定値は1か所だけだ。明灯パック5と6の価格は、購入しないとゲーム内に表示されないため、前回イベントの価格を流用している。計算機側では手で書き換えられるようにしてある。

後記 計算どおりに課金して、配分で500コイン落とした

2026-09-27 追記。イベントを50ラウンド、累計500ラインちょうどで走り切ったので、上の数字がどれだけ当たったかを書いておく。

課金額は計算機が出したプランと同額の20,890円。到達コインは計画44,488に対して実測43,455で、2.3%下回った。

内訳計画実測差
盤面の報酬+大賞29,62329,205−418
累計ライン報酬9,0009,0000
デイリーミッション5,8665,250−616

差の大きいほうはデイリーミッションだった。計算機は7日とも同じ量を回す前提で5,866と出していたが、実際は2日目に11ラウンド積み、6日目が60ライン、7日目が40ラインで、どちらも65ラインの段に届かなかった。この2日だけで500コイン。

7節に書いた配分の話が、そのまま自分に返ってきた。2日目の11ラウンドのうち2つを後ろに回していれば、同じ明灯・同じ課金で500コイン増えていた。運ではなく、指の動かし方の問題だ。

昇格運は上振れ、抽選運は下振れ

盤面の報酬そのものは期待値を1.2%上回っている。ただし中身を割ると、運が2層に分かれていた。

千幻が3回出た。期待値は1.5回なので、出現のほうは上振れだ。一方で上位盤面の報酬抽選は期待より2,743コイン低く出た(z=−1.79)。千幻3回の内訳は1,200・600・1,200で、期待1,710の6割の水準だった。

良い盤面を引くことと、その盤面のコイン抽選が当たることは別の運だ。今回は打ち消し合って+1.2%に落ち着いた。「千幻が来たのに思ったほど増えない」という感覚は、正しい観測だったことになる。

ひとつ合わなかった数字

1ラウンドの明灯消費が、実測49.34に対して理論49.04。z=2.45で、偶然としてはやや大きい。50ラウンドで47個未満が1回も出ていない(理論では6回ほど出る)。

前回イベントの57ラウンド(49.12)と合算すると107ラウンドでz=1.55となり、有意差は消える。おそらく偶然だが、小さな系統差の可能性は排除できない。原因はわからない。次回イベントでも同じ傾向が出るなら、モデルを見直す。

免責:本記事の数値は期待値であり、実際の結果は数陣の昇格運で上下します。仕様は鯖・時期で変わる場合があるため、ゲーム内表記と食い違う箇所があれば各自の画面を優先してください。食い違いを見つけた場合は差し替えます。